DESIGN
2025.3.1
Sense of reality,Information architecture(臨場感,情報の構造物)

リラックスしているときのほうが、人間の生命力は高まり、物事が上手くいくことに深く気付いた。
そこで改めて、臨場感を生成する感覚器官の巧みな使い方を、身体感覚から紐解いてみた。
ここでは、臨場感と身体について簡単に記しておきたい。
臨場感は、身体の器官そのものだけでなく、より情報的な身体感覚で微細に獲得・生成される。
そしてInformation architecture(情報の構造物)は、それらを身体感覚で感じ、認識したとき、主に思考の構造物として立ち現れる側面を持っている。

抽象度が違うだけで、身体と心、物理的刺激とInformation architectureへの刺激は本質的に同じものである。
だからこそ、ちょうどよいレイヤーへアプローチしてマインドの変化を促すことが求められる。
感性とは、五感や言語にとどまらず、より抽象度の高いレイヤーまで含む情報を感じ取り、Information architectureを立ち上げたり動かしたりする際に必要な能力だと捉えている。


上記の図は、デザイナーの先輩が教えてくれて、とても勉強になったもの。
EU圏のデザイナーたちのアカデミックな認識では、「情報は五感だけでなく、全身を使って受け取るもの」という前提が、当たり前のように浸透しているらしい。
出典をたどると、すでに1980年代頃の論文で語られていたようだ。
日本には、そもそもそうした学問体系がごっそり入っていないのかもしれない。
もっとも、近年の日本では、人の感覚の違いを認識したうえで生まれ始めたプロダクトやサービスもある。
たとえば、自分の身体感覚、特に認識しやすい色(明度・彩度)などに着目したメガネなどがその例。知り合いの方が教えてくれた、素敵なサービス。

人間、固有の身体感覚への認識が一般的にも浸透し始めている兆候を感じて、とても喜ばしいことだ。
昨日、進学先の学科長に推薦書籍を尋ねたところ、とても嬉しそうに書籍リストを送ってくださった。
読書をするには、常に自分の身体感覚や心の感覚に敏感でなければ、うまく進まない気がする。
呼吸を含む、意識に上がっている身体感覚の範囲を認識して、自分の心と身体をきちんと理解している状態であれば、多くのことを受け取れるのだろう。
これは、読書のみならず、日常で常に感じておくことが大切なのかも。
自身の感覚を忘れてしまうと、人は自分の人生を生きられなくなってしまうから、常に意識に上げていたいことだ。
Natsumi Goto
デザイナー/アーティスト
自然や日常の中にある「感性の動き」をテーマに、アート制作やデザインコンサルティングを行う。
感性を起点に、個人やブランドの「まだ言語化されていない魅力」を引き出し、コンセプト設計や表現へと落とし込むことを得意とする。
