CARRIER
20代でやっておいてよかったこと

最近、若い方からよく聞かれるようになっているので。
表題の問いに、記憶の新しい今のうちだと思って、短くまとめておきたい。

仕事を丁寧にやりきったこと
私は、忙しい20代を過ごした方だと思う。
起きている時間で最も長いのは、圧倒的に仕事の時間だった。
会社員、複業、フリーランス、独立起業、全て経験した。
どの立場でも、未来のゴール達成に必要な今の経験を買うことをできたし、それぞれの組織・顧客に貢献できたと言えるいい期間だった。
どんな状況でも、他責ではなく、最後は自己責任を徹底できたことが、組織・顧客とのいい関係性維持に繋がった考え方だったな、と思う。
「やりきった」と実感している経験が、起業した後の経営者としての自分だけでなくて、アーティストとして表現を追求する自分を支えてくれている。
お陰様で、挑戦への恐怖心が非常に薄い人格が、形成されたと思う。

勉強をたくさんしたこと
京都に住んでいた頃から、東京で必要なことが学べると分かれば、新幹線代と宿泊費をかけて、何年も往復していた時期を過ごすことがあった。
要は、学習意識が相当に高かったのだろう。
特に、苫米地英人先生のような、世界トップレベルの環境を作ってきた大先生に学ぶ時間は、何物にも変え難かった。
一流の先生方から教わる時間が、私の未来の基準を作ることに、間違いなく寄与している。
学習は、知的資産になってくれて、じわじわと効いてくるのだと、多くの人は言う。
RCA(英国王立芸術院)のIED(情報体験デザイン)修士卒の先輩が、教えてくれたのだけれど。
「院での学びは、すぐに効果が出るものじゃなくて、じわじわと足腰のあるキャリア形成に効いてきたよ。」
確かに、教育の効果って、そんなにすぐに測れない種類のものだと思う。
これは、私も30代になってから、じわじわと実感していることで。
「若いときに、勉強を続けてやっていて、よかったな。」と、ふと気付かされるシーンは多い。
私自身のキャリアの軌道が変わったのは、間違いなく勉強のおかげだと言える。

信頼と人間関係を維持すること
いい大人と人間関係を、いい距離感で持てるようになったこと。
人に合わせすぎたり、損を被りすぎたりすることを、徐々に減らしていったのが20代後半。
自他の境界線を引いて、大人として心地よくいられる関係性の距離を保つのがうまくなった。
自己責任は、自他の境界線がわかるほどに、その重みをましていく性質があると思う。
どんなときも、自己責任で自分の人生を見つめられる人は、自他の境界線の引き方も、その上での信頼関係の持ち方も、上手になっていくんだろうね。
自分だけの人生だから。

家族と話す機会を意図的に持つこと
仕事ばかりではなくて、親や兄弟と話す時間を大切にしたことも、良かった。
年齢柄、家族にいつ何があるかわからないし、昔の蟠りは早いうちに昇華すると、家庭がよりいい場所になるだろうと思って。
これは、恥ずかしがってやらない人が多い気がするんだけど、結構大事だと思う。
家族は空気みたいなもので、知らないうちに支えられていることが多いから。

何十代になっても、自分を大切にして、周りへの感謝を忘れずにいたい。
Natsumi Goto
デザイナー/アーティスト
自然や日常の中にある「感性の動き」をテーマに、アート制作やデザインコンサルティングを行う。
感性を起点に、個人やブランドの「まだ言語化されていない魅力」を引き出し、コンセプト設計や表現へと落とし込むことを得意とする。
